内装をキレイにする、設備を一新する、といった「リフォーム」とは違い、居室内のレイアウト(間取り)を変更し、機能性とデザイン性といった付加価値もある規模の大きい改修工事をリノベーションと呼んでいます。
今回は賃貸物件のオーナー・管理会社様向けに、物件の「リノベーション」を行うメリットについてのご紹介です。
入居者にとって、「立地」「賃料」などは物件を決める際の必須条件として欠かすことができないポイントですが、毎日の生活を送る「住」の環境を選ぶにあたっては、住居の質(=内装デザイン、設備、快適性)といった、物件の“中身”がもつ部分も非常に大きく関わっているのも事実です。
そのため、物件をリノベーションする第一のメリット、それはなんといっても『集客力アップ』です。
では、なぜリノベーションが集客力アップにつながるのか?ですが、
物件の工事として頻繁に行われる以下については
「原状回復」 → あくまで使用前の状態に戻す(近づける)こと
「リフォーム」 → 古くなった部分や壊れたものを新しくする
といったイメージです。
一方「リノベーション」は、ただ新しくするだけではなく、“付加価値を高める”という点を重視し、デザインにもこだわりながら、現在のライフスタイルやニーズに適した住環境へと物件の中身を一新することで、「こんな部屋に住みたい」という気持ち、そして期待感を持ってもらうことをまず大切にしながらプランニングしていきます。
このような付加価値がついた物件は入居者にとって非常に魅力的であり、集客の要素として非常に強いものになるのです。
この他にも、リノベーションを行うメリットとして、近隣の競合物件との「差別化」があり、競合物件と差別化を図ることは入居率アップにつながる効果が十分に期待できます。
リフォームよりも大掛かりな改修工事となるリノベーションでは、部屋と部屋の仕切りの壁をなくすことや、新たに部屋を設置したりすることで、現在のトレンドや生活スタイルに合わせたレイアウトへと変更できます。
それらと併せて、デザイン性の高い内装や最新設備を取り入れることで、今までの物件とガラっと室内環境が変わり、物件に新たな魅力が生まれます。
設備や内装を新しくする際に、老朽化や使い勝手の悪さといった物件が抱える問題・悩みを改善していくこともできるため、「物件を生まれ変わらせることができる」といった言葉がしっくりくるかもしれません。
このように、リノベーションがもたらす効果は「付加価値」として、競合物件との差別化につながり、そして入居者の期待度・満足度を上げ、入居率アップへとつながる好循環を生み出します。
■入居条件「築浅」へのこだわりがない方への強力なアピールポイント
一般的に、賃貸物件を探す方の多くは「築年数」を気にするものではないでしょうか。
できれば、キレイ、新しい、そして快適な室内。
更には、時代や生活スタイルに合うレイアウトを取り入れた物件が良いと思う方は非常に多くいらっしゃるはずです。
ただ、そのような希望条件を持つ皆さんが「築浅」もしくは「新築」といった築年数こだわっているわけではないのです。
先程お伝えしたように、「設備や内装が新しくきれい」そして、「今の時代や生活スタイルにある間取り」であれば、新築ではなく、築年がたっている物件を“リノベーション”していれば、十分に条件に合致するのです。
これまで、「新築」が良いとされた時代が長く続いてきましたが、近年は賃貸物件だけではなく、購入物件においても中古マンションをリノベーションし購入する世帯が増え、新築の圧倒的な人気が下がりつつあります。
新築の場合、賃貸物件の賃料相場も割高な傾向にあり、「建物自体は古くても、部屋の内装がきれいであれば構わない」と考えている方は以前に比べ格段に増えてきているようです。
■低コスト
リノベーションのもう一つのメリットはコストを抑えられるということです。
物件の古さが目立ち、そして空室が目立ってきたとき。
オーナーさまは
「賃貸経営を続けたいがこのままでは・・・」
「取り壊して建替えるには資金が掛かりすぎる・・・」
など、金銭面においてとても悩まれるのではないでしょうか。
マンション(アパート)の建て替えには、解体、そして建設費用と、かなりの金額が必要とされます。
一方でリノベーションは全て解体する必要はなく、建物自体は活かしながら改修するため、新築に比べると格段に低い金額で工事が可能です。
では、実際にリノベーションを行う際の流れを簡単にご紹介します。
1. ニーズ調査
入居者ターゲットを明確にし、物件に求められるニーズを探りましょう。
2. コンセプト設定
ニーズが探れたら、ニーズに合うコンセプトを明確にし、確定します。
3. プランニング
コンセプトが決まったら、そのコンセプトに沿ったレイアウト、デザインのプランニングに入ります。その中で、プランに合う内装・設備の選定~決定も進めます。
4. 見積もり
プランが固まったら、実際の施工にあたっての見積もりが出されます。
5. プランの確定・工事
見積もりを確認し、仕様・プランが確定次第リノベーションの工事着工となります。
6. 完工・入居者募集開始
工事が完了したら物件の写真撮影などを済ませ、入居募集を開始します。
一般的には、以上のような流れで進んでいきますが、上記のステップの中で最も重要となるのが「ニーズ調査」です。
内装をどれだけオシャレにしたとしても、ターゲット層が求めるものに合わなければ入居にはつながりません。
デザインだけではなく、ターゲット層のニーズにマッチする仕様・設備が住み心地の良さにつながりますので、ニーズに合った物件にすることを大切にしたプラングがリノベーション成功に必要不可欠です。
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